第4話「挫折!?思いもしない壁」
家に帰り資料を1字1句漏らさずに読破する。結局わかった事は
1.運転資金などの準備金も含めて300万円必要。
2.ヘコミを修理する技術を習得するのに毎日8時間練習して1ヶ月かかる。
という事がわかった。1ヶ月の修行は丁度学校が来週から春休みに入るところだったので全く問題ない。しかも休みも丁度1ヶ月。オッケー。
でも300万円。そんなもんある訳ない。
300円のヤンジャンもコンビニで立ち読みして節約してるぐらいなのに。
4ケタも違う。これは厳しい。思い切って親父に相談してみた。
「息子が独立して会社を設立なんて心から応援してあげたいのは山々なんだけど、なんせうちにはその300万円がないねえ。」
ズコッ! 思いっきりこけた。やっぱりないのか・・。あてにしていた自分が恥ずかしかった。
そこで僕は次の日に地元の駅前の○○○銀行にいった。そう、うちのメインバンクである。
銀行に着いたら融資課は2階だったので階段をタンタンタンと上がった。迷わず番号札をとり順番を待つ。呼ばれない。他には誰もいないのにすでに30分が経過している。
マジで呼ばれない。もう1度番号札をとる。すると奥から中年の担当者がでてきた。
あきらかに「あんた一体誰?何しに来たの?」という顔をしている。
しまったと思った。無理もない。
その時の服装は短パンにトレーナー。キャップを後ろ向きに被っていた。
「あのう、すいません。融資して頂きたいんですが。」
「失礼ですけども今あなた様はおいくつですか?ご職業は?」
「22歳です。学生です。」
「はあ。」 あきらかにネガティブリアクション。
「で、おいくらほど?」 と銀行行員。
「300万円です。会社つくろっかなあなんて思って・・。」
「ああ、無理ですね。」
「どうしても必要なんです。お願いします。」
「ありえないでしょう。」
あっさり交渉決裂。ありえないまで言われた。ちっくしょう!いきなり俺の会社設立作戦は終わってしまうのか?とにかく他を当たるしかない。
でもさすがにサラ金だけはやばいのはおバカな俺にも分かった。とにかく探すんだ・・。