第8話 デントリペアスクールにだまされた!?
「なんだそりゃ!? 一体どういうつもりだ!! 俺はこんな工具に何百万も払った覚えはないぞ! 社長を出せ!!」
間違いなく空気は凍りついた・・・。
僕は思わず隣にいた脱サラのO氏と顔を見合わせた。
「石原くん、もうお金振り込んじゃったよね?」
「はい。先週200万円振り込みました。」
「俺たちもしかしてやっちゃったかな?」
「・・・・。はあ。」
すると追い討ちをかけるように奥から外人二人が出てきた。
名前はケンとマイク。中学の教科書に出てきた登場人物と同じ名前だ。
それだけで怪しい。(笑)
「イマカラ、デモンストレーションヲ、ミセマース!」
まるでコントに出てくるような陽気なキャラのケンがチョー怪しい日本語で言った。
そんな展開を板金屋のE社長は許すはずがなかった!
「社長だせ!社長はどこだー!」
すると奥から敏腕女性社長が出てきた。
「ではEさんはこちらへお願いします。」
あー。連れてかれちゃったよ。あの人どうなるんだろう・・・。
でもここからがすごかった。
ケンはおもむろに車のボンネットに行くとプラスチックハンマーでボコン!とヘコミを作った。
そして先ほどの歪な鉄の棒で裏から押し出し始めた。すると・・・。
3分もしない間にどこにあったのかも分からないぐらいにキレイに直ってしまった。
うそだろ!?信じられない!!
しかも裏から押すだけ。
ガンダムのような近未来的工具は一切なし。
こんな職人わざが俺に出来るようになるのだろうか?
さらに不安になった。