栃木県日光市にて三菱OUTLANDER(アウトランダー)の雹害車をデントリペアで修理
2015年09月/09日 更新
今回は栃木県日光市にて、先月発生した雹災害で被災した三菱アウトランダーの雹害車の修理の様子を紹介します。
今回のお車の被害状況は、全体的には平面パネルを中心に200ヶ所ほどへこんでいます。特にボンネットの方がちょっと酷い感じです。ルーフもそれなりの数やられているようですが、ヘコミの大きさは他に比べてびっくりするようなものないようです。
ちょっとほっとした気持ちで早速作業開します。
しかし、あれっ?!押した手応えが...? 違う!固い!
今まで修理してきた車のルーフとは明らかに手応えが違います。とても固くて小さなヘコミでも、通常の2〜3倍の力をかけて押さないと直らないではありませんか。
最初の余裕から一変、過酷な作業となってしまいました。直し終わってみるとツールで押し続けた腕はパンパンになり、この日は比較的涼しかったにも関わらず背中は汗びっしょりです。
実は、このルーフパネルはアルミ製でした。私も10年この仕事をしていますが、ボンネットやドアはあってもアルミのルーフパネルを施工したのは初めてでした。どうりで固いはずです...。これはいい経験になりました。(フー!)
今回は石原隊長も救援に来てくれました!
しかも、今回デビューの新兵器を持参してくれたのです。
ジャーン!分かりますでしょうか?デントリペア専用LEDライトですが、形状が従来のものとちょっと違います。そうです点灯面が湾曲しています。ムーンライトという今年アメリカの展示会で初めて紹介された最新アイテムです。1月に発注してから半年経ってやっと届いたとのことです。多分日本にはまだ数台しかない希少なアイテムでしょう。
肝心な使い勝手はどうかというと、「これはやばい!」とう感じですね。マニアックな話になりますが、通常私たちがへこみを直すときには、施工の課程でライトのポジションを変えながらヘコミの痕が残らないように仕上げていくのですが、このライトを使うとライトのポジションを変える事無く仕上げていく事ができます。すると何がいいかというと、雹害の修理の場合、たくさんのへこみを修理するのに結構頻繁にライトのポジション変更をしなければならないのですが、このライトを使うとあまり動かさなくともいいので、その分作業時間を短縮することができます。この時間が結構大きいのです。
ペイントレスデントリペアという限定的な技術ですが、世界にはまだまだすごい職人とすごいアイテムがあるんだなという事を実感しましたね。